すずうくぬつ

自分のための、弟のしじゅうくにちです。その日に思い出した弟との思い出を忘れないように、必死こいて文字化しています。

ドライビングテクニック

10月から娘が入園したものの、息子と別の場所。

夫は息子を、私は娘をそれぞれ車で送迎している。

弟の件からしばらく運転ができなくなっていた私だけれど、最初は夫を隣に乗せたりしながら、普通に運転できるようになってきた。

相変わらず、駐車が下手くそだけれど。

私が駐車のためにバックしてる時、ラインが動いているんじゃなかろうか。

 

弟は運転が上手だった。

駐車は基本切り返しなし。

『(父に)切り返すとトロくせぇって言われるからさー』

練習したのか、気を付けたのか、何にせよお見事だった。

合流とか車線変更とかも、流れを読むのが上手で、スムーズ。

ビビってノロノロ運転になる私とは大違い。

そんな弟のドラテク、母も私もとても頼りにしていた。

母は買出しを頼んだり、県外の親戚が来る時の送迎に派遣したり。

私は友達とランチするときの足になってもらったり、車好きの息子を連れ出してもらったり。

 

女2人してかなり頼りにしていたわけだが、かなり文句も多かった。

「スピード出し過ぎ!」

「駐車場はゆっくり!」

「片手ハンドルしないの!」

「あー!あー!(←意味不明)」

当然弟は面白いはずがなく、『うるせえ、もう運転しねえぞ!』と怒る。

母はどう返していたのか分からないけれど、私は助手席から動かなければ良いだろ、というジャイアン思考で文句を続けた。

そんな中、目的地に連れて行ってくれた弟は本当いい奴だと思う。

 

そんな弟も、やはり甥っ子に言われると弱い。

うっかり片手ハンドルしようものなら、すかさず息子が

「おじちゃん、2つのお手てで運転して!」

『ごめんごめん〜』

そしてまだ片手ハンドルにすると

「おじちゃん、お手て、2つ!」

弟、注意されてニヤけて両手ハンドルに戻す。

わざと?

 

息子は息子で、弟の車をとっても気に入っていた。

車に乗せてお出かけはもちろん、駐車場で運転席に乗せて、運転ごっこをさせてくれたこともあり。

彼の車と同じエンブレムを見ると、「あれ、おじちゃんの車と同じだね!」。

そして私の車の速度メーターを見ると、「おじちゃんの車と同じ、とけいが付いてるね!」(夫の車は液晶表示)。

ボトルガムを見ると、「おじちゃんの車にあるやつ!」。

息子の中ではおじちゃんはバリバリ元気で生きているんだな。

これからも、どうか多少薄れても、生き続けて欲しいと思うのは、親のエゴかな。

 

でもね、トミカで駐車ごっこをするときに「バックしまーす、ちょっと曲がっちゃった〜」というのは早く薄れさせようね。

お母さんの真似しなくて良いからね。

頼むから他所ではやらないでね、恥ずかしいから。