すずうくぬつ

自分のための、弟のしじゅうくにちです。その日に思い出した弟との思い出を忘れないように、必死こいて文字化しています。

お誕生日おめでとう

もう、永らくここに来ていなかった。

しばらく仕事やら子供たちのダブル喘息に、日々自己の体調管理に必死。

それだけ気が紛れて、ここで思い出をアウトプットしなくても良いくらいになったと思えると、弟がいなくなってからお世話になったカウンセラーに言われた「ときぐすり」の効果は凄い。

 

かと言って忘れるときは無くて。

手袋を装着しながら、弟に雑誌付録が手袋だったときに「そっちのキャンパスの生協で買っておいて!」と頼んだ話を思い出し。

冬にサンダルで出歩いて風邪引く恒例行事を常に思い出し。

春先には、高校入学当初の不安定メンタルを必死でメールでケアしたことを思い出し。

今日は、2年前に田植え機デビューして、農作業機械好きな息子を膝上に乗せてくれたことを思い出し。

毎日我が家で繰り広げられる兄妹喧嘩を見て、自分と弟が重なったり。

喧嘩に対して、自らの口から発せられる言葉が、かつて自分が母から言われた言葉であると気付いて愕然としたり…

息子と娘のどちらかを呼びたいのに、必ず間違えて「お母さん、なんで違う方呼ぶの」と言われ、これも実母と同じじゃんと愕然としたり…

 

これからの日常でも、重なる場面は増えていくだろうけれど、愕然としたり悲しくて寂しくて呼吸を忘れそうになるけれど、

子育てを経て、弟との付き合い方もまた変わっただろうと思うと辛いけれど、

「あのとき、下の子ってどう思うの?」って気兼ねなく聞けない現実が辛くて泣いてしまうけれど、

それは子供たちが無事に大きくなっているからこそ、だと思いたいなぁ。

あーぁ、でも寂しい。

 

私のことはさておき。

 

弟よ、誕生日おめでとう。

30を超えて何を思う?

ちなみに私が娘を出産した年齢だけど、君は何をしておる。おい。

毎日見ているかもしれないけれど、こちらは娘の口が達者すぎて、もう賑やかです。

兄妹喧嘩が発生したかと思えば、数秒したら笑って、また泣いて。

元気だよ、あやつら。

今年は2人とも七五三なので、結婚式を挙げた神社へ行くよ。

連休中に衣装決めに、久々に神社へ行ってきた。

君が参進のとき、めちゃくちゃキョロキョロしていたあの道を通ったよ。

え?連休中に東京行って感染心配じゃないか、って?

大丈夫、3月に一家全滅したから、抗体はあるよ。媒介するかもだけれど。

見てた?3月の我が家の惨状。

娘の学級閉鎖に始まり、娘の発熱。

半日後の夫の発熱。

半日後の息子の嘔吐からの発熱。

吐瀉物を全身に浴びて、姉貴は終わったと思ったよ。

でも、なぜか姉貴は無症状だったよ。

必死で3人分の看病したよ。

全員食べられるモノや固さが違って、必死でしたよ。

全員復活後、外出できない日々も必死でしたよ。

夫君は、即在宅勤務始めたから、自ずと育児は姉貴がやるしか無かったのよ。

どう過ごしたのかは記憶がないよ。

こんな状況を見たら、君はいっぱいオモチャを買って、送ってきたんじゃないかな。

その必要はなく、2年前買ってくれたトランポリンが、大活躍でしたよ。

娘なんて毎日ボインボインしている。

そうそう、最近「おじちゃん」って言葉がバッチリになった。

遺骨ダイヤモンドのネックレスを触って、「おじちゃん」って呼んでるの、聴こえているよね。

可愛いんだよ〜。

息子は「おじちゃんに全っ然会ってないんだけれど!会いたいんだけれど!」ってプリプリしているよ。

 

子供たち、腹が立つ場面も多々あるんだけれど、日々怒りまくりだけれど、めちゃくちゃ可愛い。

だから何十年以上前の今日、君がお腹にいたときの母が、

陣痛を感じて、

病院に行き、

君を出産し、

君と対面し、

君を抱っこして、

君に母乳をあげて、

あの、とてつもなく幸せな時間を感じていたことを思うと。

仕事を休んで病院にずっといて、

君が初めて呼吸するのを見届けた、

父のことを思うと。

なぜ今、君がいないのか。

2人の気持ちを思うと、辛くて仕方がない。

 

両親に言われた。

「親より先になんて、親不孝だって、特に年寄りに言われる。

 でも、(私の弟のことを)そんな風に言わないでほしい。

 私は親不孝だなんて思わない。

 彼が何十年もの間、私に与えてくれた幸せな時間は、十分親孝行。

 たった一瞬1回のことで親不孝と言わないでほしい。

 だから、オマエも、先立たれたことを怒るな。」

 

そう言われちゃ仕方ない。

姉貴も我慢してやろう。

でもねでもね、本当に子供って、どうしようもなく可愛いし大切なの。

私は、少なくとも91まで生きて、還暦までの人生を君と半分こするつもりではいるけれど、

子供たちを守るためなら、91前に終わってもいい、と思っている。

私たちが「ババア」と呼んでいた母に、呼び捨てにしていた父にとって、そのくらい大切なんですよ、子である私たちって。

聡明な君ならわかっているよね、コトの重大さを。

 

怒らない、って言ったけれど、

今度会えたときには、やはり小言、言っちゃうわ。

覚悟しとけ、誕生日おめでとう。