すずうくぬつ

自分のための、弟のしじゅうくにちです。その日に思い出した弟との思い出を忘れないように、必死こいて文字化しています。

弟というヒト

娘預かり中、トミカコーナーで息子のおもちゃを眺めてみた。

トミカ、種類がすごい。カタログでしか見たことなかった。目の当たりにすると圧巻。

 

弟はこの多種類のトミカが並んでいるところで、1人で息子の笑顔を想像しながら選んでいたのね。

息子にとっては打ち出の小槌みたいな、たくさん遊んでくれる、友達おじちゃんだったろうな。

私にとっては時間帯とか気にせず話が出来る、可愛いしょうもねぇ弟だったけれど。

弟ってすごく断片的な見え方じゃないかと思って、自分のために彼を整理。

 

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ふたご座。

AB型。

私の4つ下、厳密には3歳半下。

父方母方両方の親族の中で、1番年下。

子供の頃はガッチリ体型だったのに、高校あたりから痩せ型に。

 

性格は優しい、と周りは評していた。

私は全く気付かなかったけれど。

頼めば息子のおもちゃどころか、オムツやアンパンマンラーメンまで買ってきてくれた。

ベビーカーを持っている女性がバスから降りるときに手伝ったり。

 

保育園から大学まで、私と同じところに通う。しかも理系。

大学3年から欧州と豪州に留学したので、2年遅れて大学を卒業。

私は進学したので、姉弟揃って就職したのは24歳。

私は都内で就職、結婚、そして転職で西へ。弟は地元に就職。

 

趣味は読書とお酒。

幅広く本を読んでいた。買って読んで売って。借りて読んで返して。

どんな速度で読んでたんだろう。

お酒も幅広く、とにかく色々試すタイプ。

私は3年以上妊娠・授乳のため飲めず、帰省中は彼が目の前で『クゥー』と言いながら飲んでいるのを恨めしそうに見たり匂いだけ嗅いだり。

『姉貴、もう何年も飲んでないなら、今後飲まなくても平気なんじゃね?笑』

と言われたときは精一杯睨み付けた。

 

得意なのは英語。

2年留学していただけあって、そしてそこで出会った人との繋がりを続けているだけあって、語学力はお見事。

特にEU圏に友人が多く、私は聞いているだけで世界が広まった気がしていた。

翻訳もよく教えてもらった。

 

好きなものは本にお酒、スポーツ、ゲーム、私の子供たち。

スポーツはテニス、サッカー、バスケが特に好きだった。ボートもやっていた。野球は一緒に観に行った。

ゲームも幅広かったけれど、RPGとホラゲが好きだった。でも私を歴史沼と音ゲー沼に陥れたのは、間違いなく彼から借りたゲームソフト。

私の子供たちのことは溺愛も溺愛。お散歩したり、ドライブしたり、オムツ交換までバッチリ。

 

苦手なものはフライの衣。

メンチカツやカツ丼は食べるけれど、衣を取る。

職場とかでやってなかっただろうか、みっともないから外ではやるなと注意してた。

 

好みのタイプは『俺より体重が軽いこと。ガリガリがいい!』とのこと。

一度、ポチャなクラスメイトが頭にリボンを付けていた日、家で

『口を縛ったゴミ袋が歩いてるかと思った』

と話してくれた。酷すぎる例え。

芸能人で言うと山本美月が好みらしい。

『でもめっちゃ背が高い、俺より5cmちょいしか違わない』

と並んだときのこと心配していた。

出会ってもいないのに。

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偏りすぎー。覚えていないもんだな。

中高校時代は私が離れて暮らしていたから、ほとんど記憶にないな。

特に高校、友達の名前は知っているのに、彼は何をしていたんだろう。

地元の友達とも、一体どんな風に付き合っていたんだろう。

 

家族ってよく知っているようで、家族としての側面しか知らないんだな。

でも弟としての彼は私しか知らないぞ、なんて強がりを思いつつ。

やはり色んな人と偲びたい。

 

季節と同じで、心もちょっと寂しい感じになってきた。