すずうくぬつ

自分のための、弟のしじゅうくにちです。その日に思い出した弟との思い出を忘れないように、必死こいて文字化しています。

続 虫との戦い

昨日の続き。

虫との戦い - すずうくぬつ

 

夜中弟を叩き起こして虫退治を依頼していた私。

高校入学と同時に実家を出て、自分で退治せざるを得なくなったのて、頑張った。

なんとかスプレーで息の根を止めたり、

ティッシュで掴んでトイレに流したり、

丸めたフリーペーパーで叩き潰せるくらいには成長した。

 

のに、弟と2人暮らしをして迎えた初めての夏。

朝だったかな。

2人暮らしで初めてにして唯一だったGにエンカウント。

私は一人暮らし時代のアパートで2回くらい、大学では何度も見かけている。

対する弟は初めて。

初めてでも、その気持ち悪さは老若男女全世界共通なのか。

弟も気持ち悪がっていた。

私は弟を退治要員とみなしていたからか、「やだ〜何とかして〜」と、今までの成長を一気にゼロにした。

気持ち悪がる男女2人の前、堂々とするG。

奴のことを気にしながら日々の生活はしたくない…

とりあえず2人とも講義の時間が迫っていたので、奴のことは一旦見逃し、家を出た。

 

夕方。

先に帰っていた弟が、頑張っていた。

スプレー片手に。

帰りに近くのドラッグストアで購入してきたらしい。

『姉貴、このスプレー、コイツに全然効かないんだけど!』

必死にシューシューしてもどこ吹く風のG。

 

なんかおかしい。よく見せてみてもらう。

 

〔ムカデ用〕

 

そりゃ効かないわ。

そもそもさ、Gシーズンなんだから、ドラッグストアの入り口にドーンと陳列されていたはずだろう。

なぜ、どうして、ムカデ用を買えるんだ。

よく見つけたな。

スプレーにムカデの絵、ドォンと描いているじゃないか。

 

『なんだよムカデ用とか聞いてねーよ!』

うん、私も。

 

その後必死に、スプレー缶で叩こうとする弟。

何とかスプレー缶に役割を持たせようとしたのね。

 

スプレー缶なんて円だから、床と接するのは面ではなく、点。

結局叩けなかったので、何とかしてお風呂場に追い込み、カビキラーで息の根を止め、トイレに流しましたとさ。

 

共闘であった。