プレゼントの前借り
早い、早い。
この忌まわしき2020年が終わる。
ただでさえ世界中げっそりする年だったのに、本当に嫌な年だった。二度と経験したくないしさせたくない。
何度も書くけれど、子供たちはそんなの「?」だから、それが支えになったり毒になったり。
ゆっくり休める時間が尊い。
息子は3歳にもなると、いよいよサンタさんの存在を明確に認識している。
「お利口にしていたら、プレゼントをもらえる」。
私が子供の頃もいた気がするけれど、未就学児の頃から植田まさしを愛読していたせいか、私は「サンタは親」と確定していた。
弟は割と信じていて、地元青年会の方が扮したサンタさんからプレゼントを貰ったときは大喜び。
(その隣で「サンタじゃなくて青年会」って言った私って親にとって最低な娘だと思う)
年に2回、5月の誕生日と12月のクリスマスという欲しいものが手に入るその日を、それ以外の363日楽しみにしていた。
ただ、363日、我慢できるわけもなく。
出掛ける先々のおもちゃコーナーでの口癖は
『次の誕生日(クリスマス)無しでいいから、今これ買って』
あまりにもうるさくて、よく両親が根負けして買っていた。
私は「どうせ買ってもらえない」と思ってあまり強請らず溜め込むタイプだったので、この行動は本当に許せなかった…というか羨ましかった。
今でも覚えているのは、誕生日はとうに過ぎて、クリスマスは全然近くないとき。
弟が3000円くらい5おもちゃの銃を買ってもらっていた,
私はモノの高い安いが概ねわかっていた頃で、3000円とは立派なおもちゃが買える!という認識。
なので、何でもない日に高価なおもちゃを手に入れている弟がズルくて仕方なく、それをヨシとした母親が腹立たしくて仕方なかった。
その場で「私も」と言えば良かったのだけれど、言う勇気は無い。
私に出来るのは、帰りの車の中などで恨み言を言うだけだった。
矛先はもちろん弟。
「なんで、ズルい!誕生日じゃないしクリスマスでもない!」
『これはクリスマスだよ』
もちろん守られるはずもなく、その年のクリスマスは貰っていた。
こんな調子でずっと前借り。
母曰く「あんたの誕生日とクリスマスのプレゼントは、100歳になるまで渡してる」
弟もそれなりに貰っているという意識はあったようで、『大人になったら、最初にお母さんにクルマ買ってあげる!』
結局何買ったんだろ?
息子には絵本セット。
両親かららトーマスのお砂遊びセットが。
そして弟からは恐竜トミカセット。
ずっと「これはおじちゃんにお願いする」と言っていたからね、絵本と同じくブレなかったから助かるよ。
娘はまだ分からないけれど、来年からはおじちゃんからも用意しよう。
サンタと同じように、無償の愛を注いでくれる姿の見えない「おじちゃん」。
あしながおじさん…とは少し違うな。